8月27日 九段会館ホールにて
第55回 学術講座ならびに第39回通常総会が開催されました
午後1:00開会
第39回通常総会
−総会−
第1号議案
第39期 事業報告、収支決算書、貸借対照表、財産目録、会員異動状況等につき、理事より報告があり、業務執行等に関する第1号議案は意義なく承認されました。
第2号議案
第40期 事業計画、及びこれにともなう収支予算案につき理事より報告、説明があり審議承認されました。
第3号議案
古流松藤会が社団法人となって30年以上が経過しましたが、公益法人の在り方も少しずつ変化してきました。政府による公益法人改革が推し進められ、古流松藤会も文部科学省の指導のもと、その主旨に添う形に定款の変更を行うよう改訂作業を行ってきました。大きな変更点は、「法人の会員規定より準会員を削除」、「理事・監事等役員の選任方法・任期の変更」、「総会の定足数の変更」、「書類及び帳簿の備付等に関する事項」などです。
これらの変更点につき今回の総会で承認されました。引き続き、文部科学省の認可の手続きを行い定款変更が成立します。
第4号議案
理事・家元参事等本部役員任期満了につき選任の件。
本部役員の任期満了に伴い改選が行われました。
会員より議長一任の提案がなされ、出席者の賛同により、議長案により選任決定されました。
選出された理事・監事・参事の先生方は、今後、機関誌などを通じ、ご紹介致します。
−学術講座−
・講演
「風と香りと響き」
−伝統文化を語る−
無量山 傅通院 執事長・麻生諦善 師
−内容−
文化は文明とは違って長い歴史の中で人々の間でゆっくりと育まれ受け継がれていきます。「いけばな」も、自然界や人々の繋がりなど、多くの環境の中で構築され日本の文化となってきたもので、他の文化と同じような共通した法則性をもっていると思います。
古流の伝承生花の「真」は自然界における「風」のようなものに感じます。風は身近にいつもあって感じることのできるもの。そして、空気のように、あって無いもの、無くてあるもの。しかし、それは真実、真(まこと)のものであり自分自身が確かに感じることができるものです。
「行」は「香り」のようなものです。香りは雰囲気を与え心を癒し、「真」の良さをさらに増していきます。
そして「草」は「響き」。響きは広がりを表し、「真」の美しさに広がりを与えるもの、そしてその広がりはやがてまた、「真」に戻ってきます。
いけばなの「真」・「行」・「草」は「風」と「香り」と「響き」.。そして私たちの心の中の感性そのものです。
・デモンストレーション
「構成美の要素
− ムーブマン」
指導=家元・池田理英先生
作品制作=家元参事・技芸院・男性会員
最初に家元先生より、ムーブマンと作品構成についての解説がありました。
ムーブマン=「作品が風に吹かれて一つの方向に動く、また、渦を巻いているように見えることがある。このように動いて感じられるものがムーブマン」
ステージでは技芸院と男性会員により作品の骨格が造られていきます。
続いて家元参事会員により、つげ・しだれ桑を土台につけ右に動くムーブマンが表現されます。
そして、客席の会員が参加して、漂白ほうき草を作品に取り付け細やかなムーブマンを表現。
そして、家元参事の先生方により、ひまわりや鶏頭などの花材が造形空間に配置され完成されました。
最後に効果音楽とともに照明が当てられ、出来あがった作品が幻想的にライトアップされました。
|